私たちは日本列島というこの大地に生きています。現在及び未来にわたってその宿命から逃れることはできません。ですから、日本列島の成りたちについて知ることはとても大切だと考えます。日本列島の成りたちを完全に理解することは容易ではありませんが、日本列島の地質を調べることによって、少しずつ理解を深めていくことが重要です。日本列島の地質は、地形、生態系、歴史、文化、さらには大陸との関係にも大きく影響しています。そこで、生態系や文化などへの理解を深めるためにも、日本列島の地質、即ち『大地の地質』の理解に努める必要があると考えます。

大地の成り立ち


















  日本列島はおよそ7億年前にその元となるものが形成され、いくつかの地質的な出来事(イベント;付加体の形成,大陸からの分離,日本海の拡大 など)を経て現在の形となってきました。現在でも、活断層や火山の活動はプレートの沈み込みに関連して発生していて、日本列島を変化させながら、大地の形成に影響を与えています。そして、プレートの運動によって、今から5千万年〜1億年後にはオーストラリア大陸が、2億年後には北米大陸が接近して衝突し、やがて新しい超大陸が形成されるとともに、日本列島は消滅します。

 地球の気候変動の枠組みは、海洋との接触によって大気中の水の分布が変動することによっています。そして、気候変動は人類の歴史に大きな影響を及ぼしてきました。例えば、現生人類の拡散・そして日本列島への移動、フン族・ゲルマン民族の大移動、モンゴル族や満州族の南下などは、全て寒冷的な時期に発生しています。一方暖かい時期には、関東平野がほとんど海だった時代があります。歴史は、地球・大地そして気候が作っていると言っても過言ではないと思います。また、日本列島の気候は地域・場所によって大きく違い、そのことが文化の地域差に大きく関わっています。さらに,このような気候の違いがその地域の生態系に大きく影響を与えています。


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